地震、雷、火事、おやじ、人
こんにちは。カズッペです。正直おやじよりババアのほうが怖いです。
それはもう…ひどい地震でした。
夜中の3時ごろ、とてつもない揺れとけたたましいアラーム音が私を目覚めさせました。
「(すげえ揺れてんな…)」と思いながらも、あまりにも眠かったので布団をかぶりなおして寝ることにしました。
そういえば喉が渇いたなあと思ったので一回起きて水を一口飲んで排尿を済ませました。「(もう一回揺れたら逃げよう…)」、その程度の認識でした。
そしてまたいつもと変わりない明日が来る…と思いきや、事態は予想を大きく超えていたようです。
まず病棟の連絡網(グループLINE)が大きな動きを見せました。色々なところで停電やら何やらが起きているというのです。
よく見たら我が家も停電しているではありませんか。
てことは病院もやばいんじゃね…?と考えるあたり、自分でも立派な社会人(社畜)になったもんだと思いました。
病院には緊急事態に備えた電源設備があるので、いきなり呼吸器が全部止まる、などということは起こりません。それでも職場の先輩や患者のことは気になるものです。
うちの師長はすごいです。あの状況の中でもすぐさま病院へと飛び出したのですから。
自分も呼ばれた時にはいつでも出動できるよう、Twitterに明け暮れていました。
…気が付けば7時半。普通に寝てた。このままでは遅刻する。
停電のためシャワーを浴びれないことに気づいた時には時すでに遅し。冷水を頭からかぶって難をしのぐことにしました。
出勤してみると意外と人数がいることに気づきました。近くに住んでいる人は休みにも関わらず緊急(エマージェンシー)出勤したそうです。畏敬の念を抱かざるを得ません。
このような災害時でも、危険を顧みず患者のために出てくる看護師はやっぱり尊いなと思いました。
停電のため、大きな検査や処置などはできなかったため、かなり暇な勤務となりました。
しかし、感じたのは大きな精神的ストレスですね。
いつ来るかもわからない本震に対する予期不安、電子レンジが使えないため冷たいカレーを食べるという屈辱、明日の日本代表戦がおじゃんになるという悲しみ。
自然の前では人間など無力なのだと再認識しました。
ただ時間に余裕があったため、沢山の患者と密に触れ合う機会を設けることができました。
「どんな仕事にも一長一短がある。」、目の前にあるトイレに気づけない認知症のおばあさんでも、生きる上で大切なことを教えてくれます。
病院を自分が働く寿司屋だと勘違いしてしまい、注文の紙を探し回るおじさんも忘れられない言葉を残してくれます。
患者は「患者」である前に「人」です。
一人の人として向き合うことで多くのことを学ぶことができます。
今回の地震は私にたくさんの「考えるきっかけ」を与えました。
どんなことも経験に変える力、意味ゲーだな。
未だ行方不明となっている方や亡くなった方もおられます。心からご冥福をお祈りいたします。
少しずつ、北海道らしさを取り戻していきましょう。
We love Hokkaido.