イマヌエル・カンゴのBLOG

一般看護師の陳述

起業家セミナーin名古屋

 

こんにちは。イマヌエル・カンゴです

この名前にしてからは初めての投稿になります。皆さま改めてよろしくお願いいたします。

 

さて、今回はNEW NURSING Inc. 主催「看護における起業家セミナー In 名古屋」についての記事を書きたいと思います。

 セミナーの記事を書くと言っても台本やレジュメを持っているわけではありませんので、一参加者の完全なる主観的解釈として参考までにご査収ください。本当の内容が知りたい方は主催者たちに聞きに行くのが一番です。

 

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初めて訪れた名古屋。建物がおっきい。

 

さて、本題に入りましょう。

 

今回のセミナーではいったい何を学ぶことができたのでしょうか。

全3回に分けて生の感想を記録しておきたいと思います。

 

・「看護」と「お金」の関係性

 私は看護師。患者さんにケアをすることで病院からお金をもらっています。しかし、このお金が「どこ」から湧き出てきているのかはわかりません。国民の医療費から出ているのはわかります。そうではなく「私の看護の何に対して払われているのか」がわからないのです。

 

その点、居酒屋はわかりやすいです。酒やおつまみに価格が設定されていて客がその商品に対してお金を払って消費する(実際にはその間に様々な要素が介在しますが)だけです。

しかし私は日々の看護の中で、「このルート確保はいくらだ」とか「この車イス移乗はいくらだ」とか「この看護計画立案はいくらだ」というような考え方をしながら働いておりません。「いやー、今日はめちゃめちゃお風呂介助したから多めに稼げたなー!」というような考え方をしながら働いておりません。

ある意味そんな働き方をしてはいけないと教わっています。「看護はお金じゃないのよ!!」みたいな言葉がどこからか聞こえてきます。その結果看護師たちの多くは安月給で馬車馬のように働かされています。ウケる。

「患者をダシにしてお金を儲けようとするのは悪」と思われがちですが、「患者に最善のケアを提供しお金を稼ぐ」という視点がこれからの時代に必要なことなのかもしれません。「お金」自体は悪いものではなく、問題はその使い方。

また、一般的に看護師は高給取りだと言われますが、私はそうは思いません。なぜなら≪果たしている役割に対する成果≫ではないからです。不思議じゃないですか?「今月は心マで2人の命を救ったのに割と暇だった先月と給料が変わらない」、「院内研究で病院内での患者誤認・誤薬件数を減少させたのにボーナスは変わらない」、こんなの普通です。

日本では「診療報酬制度」のもとで包括的に看護の価値を設定されるので、私たちがどれだけ努力をして看護の質を向上させても病院から支払われる給料は一向に上がりません。そのかわり一年経ったらちょっと上がります。

このシステムは努力する人にとって大きな意味を成しません。もちろん患者さんからは感謝されます。しかし私たちの生活の質は変わりません。

こんなことでいいのでしょうか。私は頑張って成果を出した人は報われるべきだと思います。海外の病院ではKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)で看護師を評価するところもあるようです。この概念は一般的な企業では当たり前のものですが、私たち日本の看護師は自分の業績を評価してもらうということに慣れていません。

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宿泊先のカプセルホテル。なんか好き。

そもそも日本人は〈他者との競争〉という概念があまり好きではありません。人に負けたり、軋轢を生みたくないので勝負しようとしません。「大切なのはチームワーク」であり、たいして仲良くしたいと思ってもいない人との上っ面の関係性を維持し続けます。

病院の委員会活動なんかがそうです。「なんで私が褥瘡委員会に!?」という想いを押し殺し、褥瘡に興味のない人が10人集まって、興味のない褥瘡についてうーんうーんと頭を悩ませます。

そんな時間の無駄は今すぐやめて、最強の人材に最高のガイドラインを作ってもらったほうが効率的です。このトップダウンによる「効率の良さ」を最大限に引き出すのがビジネスであり、実現しようとしているのが岡田悠偉人なのではないでしょうか。

これはスケールの小さい具体例であり、実際にはもっと大きなビジョンがあります。それは「病院の外で看護の価値を評価してもらう」ということです。病院の中では「診療報酬制度」の網から抜け出すことはできません。決められたパイの分配を医師や薬剤師たちと奪い合うだけです。

しかし、世の人々はもっと看護を求めています。地域には健康問題で困っている人たちはまだまだいて需要があるのはわかっているんだけど、どうアプローチすれば良いのかがわかっていません。なぜなら多くの看護師は「病院の外」に出たことがないからです。

 

次回の記事では「病院の外」で看護を実践する訪問看護ステーションの経営者 藤野泰平さんの情熱に触れていきたいと思います。初めてお会いした方なんですがこの方、めちゃめちゃアツいです!私の文章で的確に表現することができるかどうかわかりませんが頑張ります。乞うご期待ください!

 

 

今日の1曲


Estiva - Let It Go (Official Lyric Video) [OUT NOW]